つつむ 敏感肌

チャリティーマラソンの誘い

 

回覧でーす!


 

 

ありがとう。


 

私の元へ、社内回覧を持ってきたのは、パートさん用の制服に身を包んだ晶子。

 

数年前までは、私と同じ紺色の社員用制服を着ていましたが、寿退社し、今では育児の合間にパートで手伝いをしてくれています。

 

同い年ということもあって、気の合う晶子とは、何でも話せる仲。なにせ、彼女が結婚してしまう時、寂しくて泣いてしまったくらいです。

 

ちょうど休憩時間に入ったこともあり、一緒に回覧を見ていると、横へ新入社員の恵美がやってきました。

 

 

何見てるんですか?


 

人懐っこく可愛らしい童顔の恵美は、みんなから愛され、仕事にもようやく慣れてきたところ。

 

 

社内の回覧よ。社内外の色々な情報が入ってるから、目を通していくと良いの。


 

そう言いながらパラパラと捲っていると、その手を途中で晶子が止めました。

 

 

なに?


 

 

うん、ほらこれ見て!チャリティーマラソンだって。


 

 

チャリティーマラソン?


 

 

えっと、マラソン参加費を女性人材育成の団体へ寄付、か。


 

 

どういう意味ですか?


 

 

えっとね、マラソン大会って大体参加費が必要なんだけど、そのお金を寄付してチャリティーを行うのと、たくさんの女性が一つの目的に向かって走ることで、世間へアピールする狙いもあるみたいね。


 

 

すごいですね!


 

 

久しぶりに走ってみようかな。


 

 

いいねぇ!


 

 

久しぶりって?


 

 

昔は社内の運動会があって、私たちなかなか速かったのよ。


 

 

なっつかしーい。けど、今じゃ汗かいたらメイクが落ちて危険かも。


 

 

志穂先輩、きれいじゃないですか。


 

 

恵美ちゃん、年を取るとね、きれいに魅せるテクニックが上がっていくのよ。


 

そう、気付けば36歳。年々しわやシミ隠しなどが上手になってきましたが、素顔の衰えは否めません。

 

 

私も志穂も敏感肌だしね。


 

 

二人でいろいろ試したっけ。


 

 

そうだったね。最近はまあ落ち着いてるけど…


 

 

え?聞いてない!


 

晶子もまだまだ化粧品ジプシーのまま、仲間だと思っていた私へ突然の終息宣言。これには思わず声が裏返ってしまいました。

 

 

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チャリティーマラソンの誘い|つつむ化粧品ディセンシア物語



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